18.家族と猫友
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  18.家族と猫友
 

「おじいちゃんはもういない。昔の争いごとは過去の話しで、桜第六東と桜第六西の事は、僕達で決めようよ!」

力強くレオンは言った。

「そうね、今は私達の時代よ。リーダーのレオンが決めたらいいのよ。」

「それじゃ~第六西のネコ達も自由に出入り出来るようになるんだね。」

タマはうれしそうに言った。するとレオンが、

「母さんに決めた事を報告するよ!」

これで仲間が増えるとワクワクしながらシロちゃんと家へ帰った。縁側でハコ座りをしなが『家族』と言うものを思い出した。レオンにはおじいちゃんがいて、おじいちゃんの子供がレオンのお父さん。そしてお母さんもいる。

「僕はおじいちゃんどころか、お父さんもお母さんも知らない。だって僕は捨てられたんだ…。」

タマは悲しそうに言った。

「シロちゃんは家族はいないの?」

「私もお父さんやお母さんは知らないのよ。でも寂しくはないわよ、だって小太郎や小太郎のお母さん達がちゃんと優しくしてくれるし。タマちゃんや猫友もたくさんいるし毎日楽しいわよ。タマちゃんも優しいタエちゃんがいるじゃない。」

「タエちゃんは僕に親切なのかにゃ?」

「そうよ、楽しそうだしいいじゃない。私も小太郎には困ることはあるけど…」

「シロちゃんは人間を家族だと思えるのかにゃ??」

「一緒に暮らしているし、素敵な家族だと思ってるわよ。タマちゃんも同じだと思うけど。そろそろ私も家へ帰るわね、また明日。」

縁側から降りると垣根の隙間をスルリと抜けて行った。

「僕は…人間と家族だと思えない…」

「ニャ~ォ、ニャ~ォ!」

思わず叫んでみた。

                        
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